おいしい泡盛、通(つう)がおすすめする5つの飲み方とは

泡盛マイスターとは?

泡盛マイスター

ワインにソムリエが、日本酒に利き酒師がいるように泡盛には泡盛マイスターがいます。

泡盛マイスターは泡盛の銘柄ごとの違いやテイスティング以外にも歴史、文化、医学的効用やどんな料理にどんな泡盛が合うかをサジェストし、ひいては予算に合わせて泡盛を的確に選ぶことができる泡盛のプロフェッショナルです。

ただ、泡盛マイスター協会の歴史は浅く2003年に発足しました。毎年のように試験が行われ、泡盛マイスターが数多く誕生しています。

泡盛マイスターは泡盛の飲み方を変えるという大きな使命があり、彼らによって泡盛自体の飲み方が変わり、さらに泡盛をベースとしたカクテルも出てきました。

泡盛マイスターは泡盛を広く日本中に広め、さらには世界に広める大事な役目も担っています。今後も泡盛の歴史を重んじ、彼らによる彼らのなりのオリジナル性が泡盛の将来を変えていくと言っても過言ではないでしょう。

おいしい泡盛5つの飲み方

飲み方をご紹介する前に「沖縄らしさ」の飲み方の一つが「シークヮーサー(ヒラミレモンともいう)」というミカン科の柑橘類を絞ってのむ方法があります。非常に酸味が強くそのまま食べることはほとんどしません。

よく「カボス」が色々な料理の果樹としてワンポイントで使われますが、シークヮーサーについては泡盛に絞って使わるだけでなく料理の酸味づけやジュース(フレッシュな酸味と若干糖分が入って、さっぱりした感じでとてもおいしい)も販売されています。

もちろんジュースや料理に使うことがありますが、昔から泡盛に絞って入れる飲み方は県民に浸透しています。

シークヮーサーを絞って飲むと独特な匂いを抑えるとされていましたが、泡盛のマイルド化が進み、本来匂いを消すために使われてきたシークヮーサーは、その役目を終えるかもしれません。

ただ、本当の泡盛通(筆者もその一人)は匂いの強い泡盛を好むと思います。匂いが強ければ強いほど、飲みたくなるものです。

その時はシークヮーサーを絞り、古風な飲み方を楽しむことができます。

20年以上前の話ですが、ある沖縄の「ショットバー」で泡盛の匂いを抑える方法を教えてもらったことがあります。

当時は今ほど泡盛がマイルドではなかったので、匂いを抑えていたもののそれなりに「強さ」はありました。

そこでシークヮーサーに変わる「匂い消し?」がありました。

それはキュウリのスライスです。

キュウリのスライスをシークヮーサーの代わりに入れると不思議と匂いが弱くなりました。以後、強い匂いの泡盛にはこれを試しています。

ただ、泡盛通はとにかく強い匂いの泡盛を好みますので、キュウリのスライスは邪道かもしれません。

水割り

おいしい泡盛水割り

泡盛の飲み方としては一番オーソドックスでしょう。

ただ、入れ方は「氷→泡盛→お水」の順番が多いようです。

軽くマドラーなどでかき回す(ステアする)だけです。

分量はあわもり3に対して水7と度数を考え、あとは雰囲気に合わせて飲むことが一般的でしょう。

このような書き方だと、泡盛マイスターに怒られるかもしれませんが、大衆居酒屋では、こんなアバウトな飲み方です。

ロック

おいしい泡盛ロック

ロックで飲む人を、正直あまり見たことがありませんし好んで飲んだこともありません(筆者の感想)。

古酒のストレートは香りよりは喉にカッときて泡盛自体のおいしさはあまりわかりませんが、ロックになると違ってきます、

ただ、ストレートをあえて飲む人は、相当の泡盛通でしょう。

できるだけグラスには大きめの氷を入れそこに1/3程度の泡盛を注ぎます。

氷がゆっくり解け始め、ほんのちょっと口に含むと、泡盛のほのかな匂いを臭覚で感じ取ることができます。

さらに口の中からストレートほどではありませんが、喉から食道にかけてジワっと泡盛の強さを感じます。

時間がたつにつれ、氷が泡盛に溶け始め、臭覚にやさしい香りと口の中に広がる泡盛独特のアルコールの柔らかさを感じるようになります。

時間がたつにつれ、強い泡盛からやさしい泡盛に変わり始め、いつの間にか水割りを飲んでいる感じになります。

ただ、氷の解ける時間より早く飲んでしまうと、もう少し泡盛が欲しくなりますので、酔い方も早くなります。

氷の解けるスピードと飲むスピードがより近いことがロックを楽しむのがおすすめです。

炭酸割り

ハイボールの流行もあって泡盛も炭酸割りで飲む人(特に若い人)が増えてきました。

炭酸のピリピリ感に泡盛の香りがマッチして、あまり香りの強い泡盛を知らない方は、この飲み方がいいかもしれません。

柑橘系の果汁を絞って飲んだりすることもお勧めです。

ただ、筆者のような古い人間からすると、切れ味のよわい?泡盛に刺激の強い炭酸はミスマッチな感じもします。

たぶん「泡盛は水割りが当然の飲み方」と考えている筆者にとってはちょっとついていけない感じもします。

お湯割り

この飲み方を沖縄で見ることは殆どありません。

そもそも「焼酎のお湯割り」は本土の飲み方です。

気温が下がって寒くなってくると本土では焼酎のお湯割りが好んで飲まれ、それと同じように焼酎である泡盛も同じ飲み方になるわけです。

確かに外で雪が舞うような時、本土では焼酎を水割りで飲むことは殆どありません。

「焼酎のお湯割り」を頼むと耐熱ガラスのグラスに泡盛が2から3に対しお湯を7から8を入れ、中には梅干しを入れて梅干しをつぶしながらゆっくり嗜んでいく飲み方がほとんどです。

沖縄で本土のような10度を下回るような日は一年間通してもほとんどありません。ですから泡盛のお湯割りは殆どないのです。

お湯割りはどちらかというと寒い地域の飲み方であり寒暖のさがあってお湯割りは沖縄県ではあまりないことがうかがえます。

しかし、お湯割りは確かに体全体を「ホットな感覚」にすることは間違いありません。

ストレートも喉の奥でアルコールの強さを感じます。

ストレートとの大きな違いはグラスを鼻に近づけるだけで、「濃い泡盛?」のような香りが鼻を突き、口に含むとストレートようなアルコールの強さが広がります。

しかしそのあと熱いお湯とともに奥から食道にゆっくり泡盛が浸透していきます。

そしてストレートと違い泡盛を感じる時間がかなり長くなります。

きっとこうした暖かさが体にとどまる時間がながいので本土ではお湯割りが好まれません。

カクテル

おいしい泡盛カクテル

カクテルの種類は無限大です。

泡盛の特性からすると、マイルドであればあるほど、カクテルのベースに使われていることに気が付きません。

ただ、43度の泡盛をベールにカクテルを作ると酔いがかなり早くなります。

また飲み口もとても親しみやすく泡盛の存在感をあまり感じません。

そこで筆者が家で楽しむ泡盛カクテルの2つの簡単な作り方をご紹介します。

まず氷をグラス半分程度入れ氷が沈む程度、泡盛を注ぎます。

軽くステア(かき回す)してそこにお好きなジュースをグラスの八分目まで入れ、もう一度ステアすれば出来上がりです。

ジュースは特に指定はありません。

オレンジ、アップル、ピーチ・・・お好きなジュースを注いでもいいですし、意外といけるのがトマトジュースです。

癖になるかもしれません。

ただ、さらにカクテルをおいしくするには、氷もクラッシュアイスにすることがおすすめです。

口の中に広がるカクテルとシャリシャリの氷が口の中に入って、カクテルの味が口の中で遊びます。

おいしい泡盛トマトベースカクテル

もう一つは、ジュースの代わりにトマトジュースを入れて軽くステアして、レモンのスライスをのせて飲むというものです。

一見「トマトジュース?」って思うかもしれませんが、トマトジュースをベースにしたカクテルで、根強いファン(筆者も好んで飲みます)います。

トマトジュースに抵抗がある方も、泡盛のほのかな匂いと、トマトジュースの若干の甘みが非常にマッチしても飲みやすいカクテルです。

結論

泡盛マイスターの登場で泡盛の人気はそれまでは観光客のお土産や観光客が来沖した際に沖縄を感じるために泡盛を楽しむことが大半でした。

しかし泡盛マイスターが登場したことで泡盛を全国区に押し上げました。

また、飲み方も他の蒸留酒と違う「水割り」が主流でこうした飲み方も泡盛独自のものです。

日本だけでなく海外にも知られるようになりました。

また、沖縄でも泡盛の炭酸割りやお湯割りと言った、今までの飲み方よりバリエーションが増え、カクテルのベースにも使われるようにもなりました。

沖縄でも多くの県民が新しい飲み方をどんどん取り入れ、マイルド化も相まってファン層を大きく広げました。

また、コロナ禍では一部の酒造所では、アルコール消毒液を作ることにも成功し、新たな泡盛の「道」ができました。

まだまだ泡盛の可能性は広がりを見せており、今後どのような泡盛が出てくるか期待し胸躍る泡盛の登場が楽しみになっています。

筆者

大竹祐司(おおたけゆうじ)ラジオ沖縄アナウンサーから東京のラジオたんぱに移籍。その後インターネットアナウンサースクールを設立し、現在講師をしている。沖縄に戻り、県内企業を中心に「金のなるホームページ制作」、コピーライター、地元FMのパーソナリティを努めている。根っからの泡盛通。